2020年9月11日
産前・産後に身体を楽にすごすには?
あるお母さんの考えです。
「子育て中の親子の身体と心が楽になるためにはどうしたらいいと思いますか?」って、鍼灸を受けに来ているあるお母さんに聞いてみました。
「自分の身体の余裕がでるようになる身体づくりをすることかなって、思います」というお返事。今思えば、産む前の身体づくりも、産んでからの身体の整え方も、わかっていなかった、とのことでした。
「身体づくり」っていろいろな方法や視点があると思いますが、そのお母さんの意見では、
- 栄養(特に鉄分とタンパク質)を取ること
- 摂取した栄養を吸収して血液をめぐらせられる身体にしておくこと
そのことで、体力をつけて、動ける身体にしておくこと、
ということでした。
生物は食べたもので肉体を作り身体を動かすのですから、適切な栄養を取って吸収して身体を動きやすくしておくことは、確かに理にかなった考え方。栄養を取るだけではなく、内蔵の働きもよくしておくことで、元気に過ごせますよね。方法として最重要かもしれません。
そのお母さん、産前の体調不良は特になかったので、あまり深く考えていなかったようですし、産後も助産師さんの訪問があった時もたぶんつらそうには見えなかったと思う、とのこと。
でも、「子どもがハイハイしだすころから、起きなきゃ、って思っても起き上がれなかったんですよね、身体が重くって。そうしているうちに、朝起きられない、子どものためにも動けない自分にひけめを感じるようになっていました。」
「助産師さんに相談するって方法があることも知らなかったし、知っていたとしても我慢したと思います。子どもを連れて出かけられないし、もし訪問を受けるにも部屋が散らかっていて呼びたくなかったから」
だから、「産前から、栄養取ってしっかりめぐらせられる身体にしておけばよかった。体力をつけておけばよかった。産後もそれを意識した生活をしたかった。そうしたら、身体を動かす余裕ができたし、動けるとチャンスはつかめるから」がそのお母さんの考えでした。
「動けるとチャンスはつかめる」って、できるビジネスマンのようなお母さんの言葉、なんかかっこいい~って感動。お子さんのために動きたくても動けなかった、あの時こうしていたかった、があるから、また、今はチャンスをつかんでいる実感があるからでてくる言葉のようです。
同時に、産後の動けない時につらい、助けて、を言いづらかった、というのも、気になるところでした。困ったときに、いつからだって支援があることが皆にとって安心して暮らせる社会になると思うから。
助産師さんからも「産後に気力も体力なくなってしまっているママは多いですね」ということ、よくお聞きします。その時からでも、自分の身体を大切にできるようになってほしいな。
自分の健康な身体づくりへの自信と実感があるからこその、「動けるとチャンスはつかめる」
産前産後でも、その後でも、そう思えるようなお手伝いをしていきたいです。