今の君を応援しています

「身体が勝手に動くんだ。

誰か、おれを止めてくれ~!!」

 

昔私が聞いた、トゥーレット症候群の小学生の男の子が言っていた言葉です。切実な叫びでした。

 

この言葉を聞いたのは、ずいぶん昔、

私が、不登校児支援のNPO活動をしていた

20年くらい前のことでした。

 

自分で自分をコントロールできないその子のつらさに対して、

その当時はどうしようもなかった私ですが、

 

今は小児はり・鍼灸という手段があって、

「トゥーレット症候群のお子さんがリラックスする」

お手伝いができるようにはなりました。

 

そう考えたら、改めて私は昔の自分より進歩しているのだなぁ・・・

と思えています。

 

 

今、12歳のトゥーレット症候群の男の子が小児はりに来ています。

つい声が出てしまうし

嫌なことを言ってしまう、が悩みです。

 

かつてのお子さんを思い出して、

不登校支援のNPO活動をしていたあの頃

私が本当にしたかったことは何だったのか?

に立ち返った時、

 

もちろん、「子どもの身体のつらさを緩和してあげたい」という

想いもありましたが、

 

「今の自分を大事に生きよう

自分の良さをどう生かせるか工夫しよう」

 

本質的にはそこを応援してあげたかった、を思い出しました。

 

今の時代、不確かなことも理不尽なことも多いけれど

最後によりどころにできるのは、自分が持っているものを

どう生かして、どう工夫して生きていくか、だと思うから。

 

今来ているトゥーレットのお子さんが、

学校生活がつらい、学校の授業内容が

その子の身体にとっては無理がある、

という話になったので、

 

「つらい時は休みます、って、言ってもいいんだよ

どうやったら楽に過ごせるか

一緒に考えよう」

 

私にとって、昔会った子どもたちの記憶がよみがえって、

言わずにはいられない言葉でした。

その子がその子であることの尊さや

懸命にがんばっていることを

私は知っているから。

 

現実的にはいろいろな難しさがあるね

という話にはなりましたが

 

その子本人は帰り際に

「楽しかった」と言ってくれました。

 

どう生きるのがいいのかの正解は私にもわかりません。

その子本人やご家族が「これでいい」と思ったことを

大事にさせてもらいたいし、

 

私の立場は、小児はり・鍼灸も含めて

「その子が自信をもって生きるサポーター」として、

できる限りのお手伝いをさせてもらうこと。

 

自分の人生の主役は自分、

今悩んでいるお子さんもそこは大事にして

自信をもって生きていってくれたら

 

私の願いです。

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